トキオの山口達也さんが、
退職願をトキオのリーダーに
預けたとテレビの記者会見で聞きました。

 

 

記者会見の場に山口さんはおらず、
トキオの他の4人のメンバーのインタビューを
テレビで流していました。

 

トキオのメンバーは、
退職願を見たのは初めてだった
と発言していました。

 

私は退職願を、
書いたことがあるんです。

 

母と愛犬の介護のため
会社を辞めようと思った時、
書きました。

 

勤めていた会社には、
有給休暇を願い出るにしても、
外部講習に行くにしても
社内で決められたフォーマットを
使うことになっています。

 

 

退職願も決められたフォーマットに
パソコンで所定の情報を入力し、
ハンコを押して上司に提出するように
なっています。

 

よくテレビで見るような
封筒に「退職願」などと書いたものを
上司に提出するわけではないんです。

 

私は母や愛犬が同時期に体調を崩したので、
それまで所属していた課から
あまり忙しくない課に
異動させてもらっていました。

 

それまで所属していた課は、
残業も多く、
出張が入ることもありました。

 

そんなことから、
同じ部内の別の課に
異動させてもらいたいと、
お願いしたんです。

 

移動した課は、
時間的にゆとりのある課でした。

 

課長は別の課で定年退職し、
再雇用で働くS課長でした。

 

再雇用の場合、
給与は大幅に削減されます。

 

そのせいか、元来ものぐさなS課長は、
会社に来て机の前に座ったら何もせず、
考えることさえ全くしていないかのように、
じ~っと座っているだけなんです。

 

死んでいるのではないか?
と思うほど動きません。

 

時々コーヒーなど取りに立つので、
死んでもいないし、
起きているのだと分かる感じです。

 

しかもS課長は、
びっくりするくらい
めくら判を連発する人でした。

 

どんな書類を提出しても、
速攻でハンコを押します。

 

反射的に押しているロボットか、
と思うほどです。

 

私は自分の退職願にも、
めくら判を押すのかどうか、
試してみたくなりました。

 

退職願を作成すると、
普通の書類のようにクリアホルダーに入れ、
なるべく普通に提出しようと思いました。

 

いつものように
「お願いしま~す」と、
なるべく軽い感じで言って
クリアホルダーを提出しました。

 

 

すると、速攻でハンコを押し、
部長のところへ持っていくではないですか。

 

「やっぱり!」と思いました。

「最後までめくら判の男だったな~」

とも内心思い、おかしくなりました。

裏切らない人です。

 

とはいえ、さすがに部長の席まで行く間に、
クリアホルダーの中身をチラ見したらしく、
焦って戻ってきました。

 

その後は別室に呼び出され、
話をしましたが、
どんな書類にもめくら判を押すことだけは、
判明したと思いました。

 

S課長は北海道大学の出身です。

北海道大学の初代教頭は、
「少年よ大志を抱け」の名言で有名な
クラーク博士です。

 

クラーク博士が天国から、
S課長の勤務態度を見たら、
どんなにガッカリされるかと
思ってしまいます。

 

S課長も、昔は活発な方だった
という話も耳にします。

 

いつ頃からそのように、
生きているのか、
死んでいるのかも分からないほど、
省エネの人になったのか、
誰も分からないそうです。

 

ごくごくたまに、
能力はあると感じる時があるので、
モチベーションの問題なのだと思います。

 

自分の気持ちを、
常に上向きに保っていないと、
人生が大きく変わってしまうと、
ちょっと怖いと思いました。